2010年度予算は24日夕の参院本会議で、民主、社民、国民新の与党3党などの賛成多数で可決、成立した。自民、公明、共産各党は反対した。成立日は昨年より3日早く戦後5番目。ガソリン税暫定税率の水準維持やたばこ税率引き上げなどを盛り込んだ税制改正関連法など予算関連法も成立する。
夏の参院選をにらみ、鳩山由紀夫首相は今後、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設問題をはじめとする政策課題に全力を挙げる。政府・与党は、子ども手当支給法案と高校授業料無償化法案も月内に成立させる方針で、国家戦略室を局に格上げする政治主導確立法案や官僚答弁を制限する国会改革関連法案などの審議を急ぐ。与野党の攻防は続き、各党の選挙準備も本格化しそうだ。
予算審議で野党は、首相と小沢一郎民主党幹事長らの「政治とカネ」の問題を徹底追及。小沢氏らの国会招致を求めて与党を揺さぶったが、与党は一切拒否。衆院での自民党の欠席戦術が批判を浴びたこともあり、予算審議は与党ペースに終始した。
10年度予算は、子ども手当などマニフェスト(政権公約)に掲げた目玉政策を盛り込んだ結果、一般会計総額は過去最大の92兆2992億円。また、景気低迷による税収不足で新規国債発行も最悪の44兆3030億円に達した。政府・与党は予算執行により、景気が早期に回復軌道に乗ることを期待している。
一方、税制改正関連法成立で、たばこは10月に1本当たり5円(販売価格ベース)値上がりする。
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